更新日: 2021年01月25日
平成20年度6月補正
平成20年第2回定例町議会提案理由説明要旨
平成20年第2回定例会を招集しましたところ、議員各位には大変お忙しい中ご参集いただき誠にありがとうございます。今定例会の開会にあたり、私の今後の町政運営に関する所信の一端を申しあげ、議員各位並びに町民の皆さんのご理解とご協力を頂きたいと思います。
去る6月の町長選挙に際しまして、町民の皆さんに温かいご支援とお力添えを頂き、おかげをもちまして当選の栄に浴することができました。この機会をおかりしまして心から厚くお礼申し上げます。
さて、依然として厳しい財政状況ではありますが、今、智頭町に求められていますのは、まずは、リーダーがしっかりとした羅針盤を持ち、町民みんなで手を携え汗をかきながら、一丸となって地域づくりに取り組むことだと思います。そのためには、役場が町民の拠り所にならねばなりません。また、透明性の高い簡素で効率的な行政システムと持続可能な財政基盤の確立も重要であります。更には、時代の変化を的確に把握し、前例にとらわれず小手先ではなく大胆な発想と抜本的な見直しも必要であります。
私は、こうしたことを通じて、智頭町に住む皆さんが、地域に誇りと自信を持ちながら、安心していきいきと暮らせる地域づくりや、人が訪ねてみたくなるような魅力ある地域づくりについて、住民の皆さんにも積極的に参加していただきながら取り組んでいきたいと考えております。
そこで考えておりますテーマの一つに「疎開」ということがあります。現代社会はストレスで満ちています。おいしい空気と水、美しい景観、落ち着きのあるたたずまいがある智頭町は、今のままでも充分癒される場ですが「疎開」というテーマのもと各地域がもっと工夫をすることで一度行ってみたい町となり、次には少し滞在してみたい町、そしてずっと住みたい町になっていくと思います。
このようなことから、私は、「緑の風が吹く疎開の町・智頭」を基本テーマとして掲げて、各地区が地域の特色を生かしながら得意分野を磨き、発展させていくことで地区も元気になり、ひいては智頭町全体が元気になっていく構想を考えています。
この構想を具体化するため、以前あった6部会を復活させようと考えております。併せて、6部会にないテーマや、もっと全町的で専門的な分野につきましては、その分野に関心の高い人で構成する「100人委員会」を組織して調査・検討を行い、魅力的な提案については、翌年度の予算にも反映させたいと考えています。
次に教育に関する問題でありますが、少子化の急速な進展に伴い、教育環境の整備は本町の喫緊の課題であります。私も、この選挙期間中、いろいろな方々からお話も伺いました。そこで、思いましたのは保育園、小学校、中学校、それぞれに抱える問題はありますが、単独の問題ではなく総合的に考えていく必要があると考えております。例えば、小中一貫教育も一つの案でありますし、保育園は福祉と接点を持つ場所への移転も一考です。
いずれにいたしましても、保護者と関係者そして地域の方々との話し合いを持ち、早急に方向付けを行いたいと考えています。
次に福祉に関する問題でありますが、現在「ほのぼの」三位一体推進プロジェクトを庁内に組織し、経営改善が急がれる智頭病院の改革プランの策定や「ほのぼの」の開設目的である保健、医療、福祉のサービスについて、相談支援体制の強化など利用者の利便性向上の観点から充実を図っていこうと考えております。
現在、智頭病院は経営が大変心配されておりますが、私は智頭町にはなくてはならない施設であり、大きな財産だと思っております。
こうしたことから、早急に経営を立て直し、まちづくりの中心に病院を据えて、森林との連携など本町ならではの様々な施策を考えていきたいと考えております。
最後になりましたが、わがまち智頭町は、多様な知識や技能、そして行動力にあふれた人材が豊富なまちです。良質な町民サービスを行いますには、町民の皆さまにもその担い手になってもらうことが必要であると考えています。町民活動の活性化こそが、これからの智頭町の発展につながるものと確信しています。私は、智頭町長として町民の皆さまのご期待に背くことのないよう、全力を尽くしてまいりますので、町議会並びに町民の皆さま、私のめざします「緑の風が吹く疎開の町・智頭」の構築に絶大なるご支援とご理解・ご協力を頂きますようお願い申し上げまして、私の所信表明とさせていただきます。
それでは、引き続きまして、本定例会に提案いたしました議案につきまして御説明申し上げます。
まず、議案第33号から議案第41号までは、専決処分についてであります。
議案第33号 智頭町特別医療費助成条例の一部改正につきましては、鳥取県特別医療費条例の一部改正に伴い、65歳以上75歳未満の障害者について、後期高齢者医療制度の被保険者に移行した場合に、加入している医療保険制度にかかわらず特別医療費助成制度の助成対象とする所要の改正を行ったものであります。
議案第34号 智頭町被災者住宅再建支援事業助成条例の一部改正につきましては、被災者生活再建支援法の一部が改正され、一定の自然災害によりその居住する住宅が全壊した等の世帯が行う住宅の再建事業が新たに支援の対象に加えられるとともに、条例に基づく支援に要する経費に充てるために設置する基金に積み立てる額の合計額を引き下げる等の改正を行ったものであります。
議案第35号 智頭町国民健康保険条例の一部改正につきましては、一部負担金の年齢要件を3歳から小学校就学前に引き上げること、高齢者の一部負担金の割合を変更することなど、所要の改正を行ったものであります。
議案第36号 智頭町税条例の一部改正につきましては、公益法人制度改革に伴う法人住民税の見直しや個人住民税における寄付基金税制の拡充、個人住民税に公的年金からの特別徴収制度を導入することなどの改正を行ったものであります。
議案第37号 智頭町国民健康保険税条例の一部改正につきましては、制度創設時の後期高齢者又は、制度創設後に75歳に到達するものが国民健康保険から後期高齢者医療制度に移行する場合において、同じ世帯に属する国民健康保険の被保険者が国民健康保険税について減額措置を受けられることと、基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額に限度額を設定したものであります。
議案第38号 智頭町手数料徴収条例の一部改正につきましては、戸籍法の一部を改正する法律に伴うもので、誰でも戸籍謄本等の交付請求が出来るという原則公開を改め、第3者が戸籍謄本等の交付請求が出来る場合を制限しその請求について本人確認が法で定められたことによる改正であります。
議案第39号 八頭郡町村就学指導推進協議会規約の変更につきましては、協議会事務所の位置の変更を行ったものであります。
議案第40号 平成19年度智頭町一般会計補正予算につきましては、特別交付税決定額の増額に伴い財政調整基金を5千万円積み立てたものであります。
議案第41号 平成20年度智頭町一般会計補正予算につきましては、智頭町議会議員補欠選挙に係る所要経費の補正を行ったものであります。
次に、条例議案につきまして、ご説明いたします。
議案第42号 智頭町ふるさと基金条例の制定については、ふるさと納税制度の導入に伴い本町の受け皿としてふるさと基金を設置するものであります。
議案第43号 智頭町監査委員条例の一部改正については、財政の健全化に関する法律の公布に伴い、新たに審査項目を追加するものであります。
議案第44号 智頭町非常勤消防団員に係る退職報奨金の支給に関する条例の一部改正については、条例準則の改正によるものであります。
次に、議案第45号から議案第53号までは、補正予算についてであります。
まず、議案第45号 平成20年度智頭町一般会計補正予算について、主なものをご説明いたします。
総務費では、八頭郡3町と県が連携し、八頭郡の活性化に向けた取り組みについて町の負担金を計上しております。さらに、地域の情報化推進として協議会に対する補助金を計上、また4月から供用開始した福原高速バス停について、誘導サイン工事費を措置し、利用者の利便、安全性を図ることとしております。
民生費では、小規模作業所八頭ひかる会がNPO法人「和の輪」に法人化されこれの加算措置、重度障害者日常生活用具給付並びに障害児の日中一時支援について、要望等をふまえ増額措置しております。また、本町の保健・医療・福祉の拠点であるほのぼのについて、今後安定したサービス提供が行えるよう経営改善、体質強化の検討を行うこととし、所要経費を措置しております。さらに、保育園における休職者対応としての臨時保育士を配置することとし所要の経費を措置しております。
農林水産業費では、県の認定を受けたチャレンジプランに基づき認定農業者への支援を行うほか、農免農道の維持管理について所要の経費を計上しております。林業費では、林道の橋梁1カ所について通行に支障を来しており補修工事を行うこととしております。
商工費では、この度、智頭急行の本社移転が決定しました。本町にとっても大きな効果が期待されることから、移転先である鳥取いなば農業協同組合智頭支店へ事務所改修費の補助を行うとともに光ファイバーの設置工事を計上しております。また、智頭駅構内、智頭インターのアクセス道路である湯屋地内に観光案内看板を設置し、観光振興に期する所存です。
土木費については、地方道路整備臨時交付金事業として町道大背線の橋梁改良の経費、福原バス停歩道除雪機の購入費について計上しております。
教育費では、子供の健康を守る総合連携事業を新たに実施する経費、要保護準要保護児童生徒への援助費、施設修繕等増額措置しております。また、小学校において英語活動が義務化されることから外国語指導助手を1名増員することとし、所要の経費を計上しております。
その他、人事異動による人件費の調整を各費目共通して行っております。
以上、今回の一般会計補正予算額は、4,312万円であり、補正後の予算総額は43億4,271万3千円としております。
次に、議案第46号から議案第53号までは特別会計及び公営企業に関する補正予算であり、主に前年度事業確定、人事異動に伴う調整を行ったものです。
次に、人事案件であります。
議案第54号 智頭町固定資産評価審査委員会委員の選任については、小林康浩委員の任期が平成20年8月29日で任期満了となるため引き続き同人を選任するため、議会の同意を求めるものであります。
議案第55号、智頭町過疎地域自立促進計画の変更については、今回、補正予算を計上しております町道大背線を計画に追加するものであります。
最後に、報告案件でございますが、平成19年度繰越明許費繰越計算書につきましては、総務管理費ほか6件の繰越状況について報告するものです。また、因幡街道ふるさと振興財団、智頭町土地開発公社の平成19年度の経営状況について報告するものであります。
以上、本議会に提案いたしました諸議案の概要を御説明申し上げましたが、詳細については所管課長から説明させますので、よろしく審議いただきますようお願いしまして、簡単ではありますが説明を終わります。