智頭地区
地区の歴史と特徴
智頭地区は因幡街道と備前街道の交わるところに位置し、江戸時代には鳥取藩最大の宿場町として賑わいました。今も街道筋には石谷家住宅や米原家住宅、塩屋出店といった非常に贅沢な木造建築物が残り、往時の繁栄をしのばせています。
智頭宿は、鳥取の藩主が参勤交代する際の最初の止宿でもあり、藩主が滞在するために3,000坪の広大な敷地を有する「御茶屋」(本陣)が作られていました。当時の智頭宿全図を見ると、往来の真ん中に水路を通し、商家や家屋敷が200mに渡って軒を連ね、さらに備前橋を渡って河原町に職人通りが延びていました。上方と備前の両方から物資が集まり、市が月に6回も立つ賑わいぶりでした。 智頭地区は、今も智頭町における中心街であり、江戸時代からの面影を残しつつ、大正から昭和初期の懐かしい町並みの中に、町役場をはじめとする中枢的な施設や商店が集積しています。
地区の取り組み
智頭地区では、平成9年に市瀬集落、平成11年に上町集落、平成13年に中島集落で智頭町「日本1/0村おこし運動」の取り組みが始められました。市瀬集落では納涼祭や、集落独自のゴミ集積場の設置、上町集落では石谷家住宅夏まつりや、智頭宿雪まつり、中島集落では、年越し蕎麦づくり、樅尾城への遊歩道整備等の取り組みが実施されてきました。また、河原町サービス商店会や、かわらまち夢つくり委員会などは、まちなかの活性化に取り組んでいます。

石谷家住宅(国指定重要文化財)

智頭宿の発展に寄与しながら、大庄屋として問屋業、山林業を営んできた石谷家。約40部屋あり、大規模な近代和風建築として高い評価を得ています。
杉神社

杉の精霊を祀る全国でも類を見ない神社です。また裏山にある滝大明神は因幡の名所でもあります。
牛臥山
牛が横になった形に似ていることから、こう命名されました。小学生の遠足、ファミリー向けの登山コースとして人気の山です。
桜土手

180本のソメイヨシノが1,300mに渡り植えられ、春の満開時には見応えがあります。
諏訪神社

弘安元年(1278年)に信州の諏訪大社の分霊をいただいた、軍神や鎮火の守護神。町内の山から担ぎ出した4本の杉を神社に奉納する柱祭りが6年ごとに開催されます。
板井原集落(鳥取県伝統的建造物群保存地区)

日本の山村集落の原風景が残る全国的にも希少な集落です。特産の板井原ごうこは、板井原集落特産の小さな大根 の漬け物で、昔ながらの作り方を継承しています。